市民による社会

ダマヌールは「社会的、経済的、人間的、文化的に、新しいバランスの創造に向けた重要なステップとして、新しい形の社会は可能であり実現しうる」という実証です。

 

ダマヌール市民にとってコミュニティーで生きるということは、「世界に対してオープンであること」社会へのサービスという視点で「市民の本当の要求に応えられる社会的・政治的システムに参加すること」を意味します。

 

2005年に国連グローバルな人間の共同社会フォーラム(国連)から承認されたことで、ダマヌールが模範的な“持続可能な社会のモデル”であることが明らかになり、ダマヌール市民が、自分自身の経験を活かして他者に奉仕することに積極的に関与していることが証明されました。

 

ダマヌール市民はまた、社会推進(A.P.S)の役割のために、イタリア政府公認の多くの協会を作りました。

 

ダマヌールの40年の歴史と、世界のさまざまな文化や人々との比較から、ダマヌールが、宗教的ではない精神性の形を探究する、分類・定義の困難なコミュニティーという事象であるということが、ダマヌール市民が人格権や公民権が承認される上での障害になっていました。

 

このような状況の中、ダマヌールの方針は常に「“異なる”現実に対するどのような批判や文化的偏見に対しても、進んで応じる」というもので、私たちが誰でどのように生きているかを確かめに来るように、誰であろうとダマヌールに招いたり、数々の疑問や問いに対して、詳細に答えてきました。

政治的選択

1980年にバルディッセロ・カナヴェーゼ、ヴィドラッコやクチェーリオに住むようになった最初の時期より、ダマヌール市民たちは“あなたとともに、国のために”という政治運動を通して、地元や県、州の地方選挙に参加しています。地域への積極的な関与は社会的に活発なコミュニティーであるための重要な前提のひとつと考えるからです。

 

同時に、ダマヌールやその他の多くのエコビレッジのような、大小のコミュニティーの生活を保護し調整する政治的、立法的活動の場を生み出すことが大切です。

 

コミュニティーには、自分たちを取り巻く社会に対して言うべきこと、提供すべきことがたくさんあります。

 

国レベルでは、ダマヌールは議会へのインテンショナル・コミュニティーについての法案の提出を支持しています。

これは、透明性、社会構造、持続期間に関する一連の基準を満たすグループに“コミュニティー”のステータスを承認することを目的とした法案です。

ボランティア活動

初期の頃よりダマヌール市民は、森林火災の消火(州の森林消火チーム)、市民災害保護チーム、イタリア赤十字、消防隊への参加を通して表されるボランティア活動に常に積極的に関与してきました。

 

多くのダマヌール市民が、アルバニアの“レインボー・ミッション”におけるコソボ難民援助、2004年のスリランカの津波後の緊急事態、2009年のラクイラ地震において、その他ピエモンテ州とイタリア国内の多くの状況でさまざまな人道的介入に参加しました。

 

ダマヌール市民をボランティア活動の世界につなぐ糸は、ダマヌール市民を政治の世界につなぐ糸といくつかの点で同じです。それは、地域とそこに住む人々に関心をもちながら、生活に参加し、自分たちがいる世界の一部の世話をすることです。

 

近年では、森林消火やイタリア赤十字、または市民災害保護で、ダマヌールのボランティアたちはいくつかの褒賞を受けました。イタリア共和国の大統領からアルチェ・ファッジョ(ピエルイジ・ルーツィ、2002年死去)に授与された市民栄誉勲章は、特に言及するに値します。

 

この勲章は、洪水や火災、人道的緊急事態に介入しながら、ピエモンテ州の森林消火チームにつぎ込んだ人生を褒賞するものです。

 

アルチェはまた、州のすべてのボランティア活動の現実を統合するネットワークの構築-時には修復-に力を尽し、最高のダマヌール精神を表しました。ダマヌールのボランティアたちは、彼の勲章を全員の積極的な協力や関与に対する褒賞のようにとても大切に思っています。