蜂蜜アッハの思い出

 こんにちは、いかがお過ごしでしょうか?
皆さんにとって蜂蜜の思い出は、どんなストーリーでしょうか?

 世界遺産の一つ、石見銀山とゆかりのある町で、私は育ちました。
遊びといえば、男の子たちに交じって神社やお寺の境内、裏山を駆け巡り、
四季折々の匂いや昆虫、動物や植物たちにいつもかこまれていました。


 夢中になって読んだ本の一つはシートン動物記でした。春になるとあたり一面がレンゲの花で、その蜂蜜を取るために巣箱を移動させて、毎年来る人の話を聞くことは本当にワクワクで、それはそれは紙芝居以上のものでした。

 色々な土地の話を聞くことも楽しかったのですが、特にミツバチ同士が互いに
どうやってコミュニケーションをとっているのかは、不思議で不思議で、興味の尽きない事でした。


 時にいたずらをして、ミツバチやアシナガ蜂に刺される事もありました。
もちろん、私にとって蜂蜜は、病気になった時に食べられるバナナと同様、いつも食べられるものではなく、祖母が管理する納戸の押入れに、大切にしまわれている憧れの食べ物でした。


 いつか思いっきり食べてみたいものだと思って、内緒でスプーンを隠し持って
忍び込んだことがありました。焦って大量に口に運んだことと、えぐ味にむせて、ハニーの味ならぬ、まさにアッハの大失敗で、我が家の笑い話になりました。
 栗の花の咲くこの季節になると懐かしく思い出します。
私たちが扱う事になった蜂蜜も、みかんは終わり、季節が移ってゆきます。


 あなたはどのお花の味がお好きですか?           Yamamai